非ユーグリッド空間
建築という仕事で 図面を書いたり 実際の工事を施工したりする作業は すべて この””ユーグリッド空間座標””という定義の中で行われます。
義務教育の小中学校、高校くらいまでの 数学や物理は すべてこの空間座標を基本として教育され、実際の社会経済活動においても、この空間が正しいもの という前提で行われます。我々人間には もう、完全固定で染みついた 空間です。
でも、実際の空間は これとは異なり 非ユーグリッド空間です。X,Y,Z軸は曲線であり、これに相対的な時間軸 引力や 磁力が存在しています。
いわば、人間の頭に染みついているこの ユーグリッド空間は 実は 「仮想の空間」なのです。
人が社会経済活動をするのに、非常に便利で使いやすいから 使っているだけで、自分の目の前にある空間とは 異なるものでX軸とY軸とZ軸は 実際の空間では 直交しておりません。
我々、建築設計をする際、紙媒体に できるだけ 3次元、4次元の空間を表現しようと、CADや CGの技法を使って表現をしますが、これ自体が 仮想空間=ユーグリッド座標の中で作成した物ですので、実際の工事では上手くいかないのです。
これは キリスト教が 20世紀になって 天動説を認め、ガリレオに謝罪した様子と ほぼ同じような形態で
間違った手法を数千年と建築し続けているため、今になって 過去の履歴をすべて否定することができず、
これからも、間違った手法をし続けなければならない というような状態となっています。
実際の工事携わると、「空間は曲がっている」事を体感することがあります。
小さな木造住宅でも、100本の柱をすべて平行に立てることは、まずできません。
基礎コンクリートも、完璧に1面の水平に作ることは 不可能です。全て「引力」が影響するからです。
コンクリートなどの流動性のある材料は 時間=月の引力の影響で 強度が変化します。
重量の軽い軽鉄などで作られた建物と、重いコンクリートなどで作られた建物では 時間の進み方が異なります。
地球は球体なので 車や人は 行きも帰りも 常に 下り坂を進んでいるのが正しいです。
人は頭の中では ユーグリッド空間で考えますが 実際に目視、体感するのは 非ユーグリッド空間ですので
いつも、誤差を補正しながら生活しています。
東京で働くサラリーマンが休日に 山や海の自然を求めて 旅をするのは
この 非ユーグリッド空間のほうが 体が馴染むから。また ユーグリッド空間にストレスを感じているからです。
人に良い空間 長くいても疲れない空間 ストレスを開放できる空間とは
この「非ユーグリッド空間」であり、この空間を創造する為に、我々は
ユーグリッド座標を使う設計手法を捨てる必要があると考えます。
仮想空間から 抜けださなければならないと考ています。
スポンサーサイト